3分で分かる職場のメンタルヘルス対策Vol.5

セルフケア(自分で行うメンタルケア)について(4)

ストレス社会だから・・・「デイリーハッスル」を知っておこう!
ストレス{ストレッサー(何らかの刺激)によって平穏な状態が損なわれ心身がひずんだ状態(ストレス状態)になること}と人類は何百万年も前から戦ってきました。しかしストレスは人にとって適度であると健康な心身を維持するのに必要なものです。また、生活の様々なストレスや問題を解消するために様々な便利な物が発明されてきたのも事実です。
 ストレッサーには「物理的刺激」(温度・湿度・騒音・臭い・痛みやかゆみ等)と「心理的刺激」(人の感情に影響を与える様々な出来事)があり、「心理的刺激」は大きく分けて「ライフイベント」(親しい人の死・転勤・社内異動・結婚・離婚・出産・昇進・降格・退職等)と「デイリーハッスル」(日常の些細なイライラしたりする出来事・・・仕事上の事・家庭の事・人間関係の事等)があります。
 「物理的刺激」や「ライフイベント」については、本人も気付きやすくストレスを感じたら、対処しようと思いやすいのですが、「デイリーハッスル」は、日常的なイラッとくるような些細な事です。その場で大きなストレスと感じる人はいませんので、この「デイリーハッスル」によるストレスは少しずつ蓄積されやすくなります。日常的に慢性疲労となったり、やる気がなくなっていたり、精神疾患(うつ病等)になってしまった状態は、この「デイリーハッスル」が少しずつ蓄積され、「ライフイベント」によって引き金が引かれる場合が多いように思います。また経営者・管理職の皆様は、ストレスが個人に大きく影響するのであれば、組織の経営への影響も大きいことは常に認識しておく必要があります。
 時代の流れが速くなり、職場を取り巻く環境が激変しやすく将来が見えにくいため、どこの職場でも経営者・上司・社員、全ての人が過剰なストレスの中、過重な日々の業務を行っているのが現状です。メンタルヘルス対策として職場のストレス状態を把握し対処する事が大変重要な世の中になってきているように実感しています。

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