Vol.18
自分の「ラベリング」を知ろう
人は意識的にも無意識的にも他人の意見や自分の考え、過去の経験などから「自分自身は○○な性格だ」とか「私は○○が苦手だ」などと決めて、そこから自分自身、知らず知らずに、そのような性格や行動をとるようになります。これを「ラベリング効果」と言います。
例えば「私は頭が悪い」と考えていると、ど忘れしたり、知識がなかなか入らないといった経験をします。
「私は運動が苦手だ」と考えていると、そのとおり、どんな運動をしても苦手です。
「私はモテない」と考えていると、モテないです。
「私は文章が苦手だ」と考えていると、良い文章は書けません。
これは、主に周りの人間から、どの様に言われたか、見立てられたかによって決めている場合が多いのです。幼少期に親などから「お前は頭が悪い」とか「片付けができない」「落ち着きが無い」「運動音痴」「可愛くない」など、否定的な考えを何度も言われると自分自身、こころのどこかで(そうなのか)と決めて、その様に行動してしまうのです。
今は育ててくれた親に感謝していますが私自身、親や周りに「何をさせても中途半端」とか「お前にはできない」と言われた事がありました。他に褒めてもらった事も多々あったと思うのですが、それを忘れるくらい、このラベリングは私を「中途半端な何もできない自分」というラベルを私に長い間、貼り付ける事になりました。
ここで知っていただきたいのは誰に何を言われようと「ラベリングをしたのは自分」だという事です。そのラベルを貼り、その様に生きてきた事が自分の考えだと思えた時、自分で貼ったラベルを変える準備が整った時です。誰でもない、そのラベルを貼ったのは自分自身です。そう考える事で自分のラベルを自分で変えられるという事に気づき、より良いものに変える事ができます。
自分自身が自分について、どの様なラベリングをしているかを知る方法として「私は」で始まる文章を20~30書いてみます。すると自分自身に対する考え方が明確になります。
悪いラベリングは自分の理想の未来に制限をかけ、自分自身を苦しめます。より良いラベルを自分自身に貼ってみて下さい。