3分で分かる職場のメンタルヘルス対策Vol.14

信長も利用した「ドア・イン・ザ・フェイス・テクニック」

 あなたが友人から「5万円貸して」と言われたらどうですか? あまり貸したくないですよね。でも、断ったあと、友人が、「じゃあ、5千円貸して」と言ったらどうですか? 「1回断っているから」とか「5千円位なら」と思う人も多いのではないでしょうか?

 でも実は友人は、最初から5千円を借りようとしていたとしたら? このように最初、高いハードルの条件を提示して、相手にわざと断らせてから次に 低いハードルの条件を提示して応じさせるテクニックを「ドア・インザ・フェイス・テクニック」といいます。

 これは、まず、相手が断るであろうと考える条件を提示します。 すると「5万円」のあと「5千円」を提示されると相手は簡単だと感じるのです。 しかも1回目の要請を断ったという罪悪感もあり、相手は2回目の要請は断りにくいのです。 これをうまく使えば、相手に要請を受けいれてもらう事が楽になります。

 歴史的にこれを活用した人物に織田信長がいます。 信長は、拠点(城)を移す際、最初、誰も行きたくないと思うような場所に拠点を移すと言いました。そうすると、家臣達は大反対。そこで信長は最初から移そうと思っていた場所を提案します。すると家臣たちはシブシブ承諾します。

 何か頼みづらい事や、誰かに何かやってもらいたい時には「ドア・イン・ザ・フェイス・テクニック」を使ってみてはどうでしょうか?

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